ローコスト住宅って安い分欠陥とかやばいんじゃないの?
ぶっちゃけ住んでみてどうなの?
本記事ではあなたのこんな疑問にお答えします。
- ローコスト住宅のやばい住宅性能
- ローコスト住宅の住み心地
- ローコスト住宅のメンテナンス費用
結論からいうと、ローコスト住宅に7年住んでみて取り返しのつかない不具合や欠陥はなにも出ていません。
むしろ私が子供の頃住んでいた実家よりも性能が良いので、すごく快適に過ごしています。
でもローコスト住宅と聞くと、性能が悪くて見た目が安っぽいイメージがありますよね?
正直、私も家を建てる前はそう思っていました。
しかし、実際にローコスト住宅を建てて住んでみたところ、無駄を省いた費用対効果(コスパ)の良い家だと断言できます。
本記事ではローコスト住宅の性能や住み心地を、Ua値などの専門的な数値を交えて解説するのでぜひ参考にしてください。
当ブログ「ローコストハウジングナビ」の筆者は2017年にローコスト住宅を建てて7年住んでいます。
それらの実際の経験をもとに解説します。
7年住んだからこそわかる!ローコスト住宅の本当の性能をぶっちゃけます
私が建てたローコスト住宅の性能を以下の4項目に分けて順番に解説します。
- 断熱性能(Ua値)
- 耐震性能(耐震等級)
- 遮音性能(防音)
- 住み心地(寒さ・暑さ・結露)
- 2017年10月に完成
- ヤマト住建
- 35坪
- 2階建て4LDK
- 建物代約1900万円
- オール電化
- 床暖房・全館空調・太陽光発電は無し
性能①ローコスト住宅の断熱性は基準の2倍
結論、ローコスト住宅の断熱性能はまったく問題ありません。
むしろ国が定める基準の2倍も良い数値が出ています。
わたしの家が完成した際、断熱性能を第三者機関に測定してもらった資料がこちらです。
BELSの測定結果によると、断熱性能を表すUa値が断熱等級4の基準を大きく下回る0.44を示しています。
私の住む滋賀県では、平成28年度の基準でUa値が0.87あれば十分とされています。
- 建物からどれくらい熱が逃げていくかを数値化したもの
- 数字が小さいほど熱が逃げにくく、暖かい家になる
断熱等級4が国の基準値となっており、断熱等級4をクリアするために必要な地域ごとのUa値を表にまとめました。
地域区分 | 基準Ua値 | ZEH基準の Ua値 |
---|---|---|
1(北海道) | 0.46 | 0.4 |
2 | 0.46 | 0.4 |
3 | 0.56 | 0.5 |
4 | 0.75 | 0.6 |
5 関西地域(滋賀県) | 0.87 | 0.6 |
6 | 0.87 | 0.6 |
7 | 0.87 | 0.6 |
8(沖縄) | ー | ー |
断熱等級4をクリアするためのUa値を地域ごとに色分けした図がこちらです。
私のローコスト住宅はUa値0.44達成しているので、
北海道基準でもクリアできていますね。冬でもまったく底冷えしないので、朝のフローリングもはだしで歩けます。
それくらいローコスト住宅の断熱性能を上げるにはどうすればいいの?
注文住宅の断熱性能を上げるには窓選びが最も重要です。
なぜなら窓からの熱移動が家全体の58%~73%を占めているからです。(夏は暑さが窓から侵入し、冬は暖気が窓から逃げる)
つまり、どれだけ最高の断熱材を壁や床に入れていても窓の断熱性が悪いと全く意味がありません!
ローコスト住宅の断熱性をコスパ良く上げる窓の選び方については、以下の記事でくわしく解説しているので気になる方はぜひ参考にしてください。
>>ローコスト住宅の断熱性、防音性、耐久性の3つは窓の費用できまる!
性能②ローコスト住宅の耐震性は耐震等級3をクリア
ローコスト住宅の耐震性能は、耐震等級3を達成できているので全く問題ありません。
最近はローコスト住宅でも耐震等級3を標準にしている会社も多くなっています。
たとえばタマホームの『大安心の家』が標準で耐震等級3ですね。
予算に余裕があり耐震性をもっと上げたければ、制震ダンパーという揺れを小さくしてくれる装備をつけるといいでしょう。
金額は業者や種類によりますが、わが家の制震ダンパー(evoltz)は12本で約70万円の追加オプションでした。
なぜ私がここまで耐震性にこだわったかというと、数千万円かけた家がたった1回の地震で壊れてほしくないからです。
参考文献:日本地震工学会論文集7巻6号によると、耐震等級1と3では倒壊確率が8倍も変わるというデータが出ています。
そのため、これからローコスト住宅を建てる人は必ず耐震等級3をクリアするように注意してください。
ローコスト住宅の耐震性やどれだけ被害を抑えられるかについては、以下の記事でくわしく解説しているのでぜひ参考にしてください。
性能③ローコスト住宅の遮音性も問題なし
ローコスト住宅の遮音性能も問題ないと思います。
思いますというのは、デシベル等の専門的な数値を計測したわけではないからです。
あくまで私や家族の体験ベースです。
子供の多い新興住宅地に住んでいますが、私の父母は『子供が多い土地の割に静かなところやな』と言っています。
これだけ静かに感じるのは各家の遮音性能と気密性が昔に比べて高いからでしょう。
- 部屋の窓を閉めていてもバイクや車の騒音は聞こえる
- 外で子どもが遊んでいる声は聞こえる
- 家の中の話声など通常の生活音や音楽は外に漏れない
性能④ローコスト住宅の住み心地は極上
ローコスト住宅の住み心地はぶっちゃけ最高です!!
夏でも1階ならそこそこ涼しく、冬は窓がまったく結露しないのが衝撃でした。
実家の時は夏熱くて冬寒いのが当たり前、特に朝の底冷えと窓が結露してカビるのはそんなもんだろうと思っていました・・
ローコスト住宅といっても、昔の家に比べて格段に性能がよくなっているのを実感しましたね。
ちなみに窓はlow-eペアガラスの樹脂サッシ以上であることが前提ですが、標準仕様になっているメーカーが多いですよ。
- 夏でも1階はそこそこ涼しい
- 冬は窓が一切結露しない
- 基礎断熱で床冷えしない
- 遮音性が高い
- キッチンも理想的
ローコスト住宅の性能がいいのはわかったけど、ハウスメーカーによっても性能って変わるよね?
どうやって選べば失敗しない?
家づくりで失敗したくないなら、必ず複数社を比較検討しましょう。
複数社検討するのは1件ずつ資料請求したり、住宅展示場を何日もかけて回る必要があるので非常に手間と時間がかかります。
そんなめんどうな作業をあなたのかわりにやってくれるのが資料一括請求サービスです。
資料一括請求サービスを使うと複数社のカタログ資料が一気に集められるだけでなく、あなたにとって一番ピッタリな業者が見つかります。
さらに同じ仕様の家が安く買えるメリットもあります。
以下の記事では私も利用した、無料で利用できるローコスト住宅の資料請求サービスを解説しているのでぜひ参考にしてください。
>>300万円安くなった!ローコスト住宅の資料一括請求サービスランキング
ローコスト住宅はやばい欠陥があって最悪?
結論、7年住んでみてローコスト住宅だからといって、やばい欠陥や不具合は何も出ていません。
むしろ2~30年前の大手ハウスメーカーと比べて、現在のローコスト住宅のほうが格段に性能が上だと感じます。
あなたがローコスト住宅はやばいと思っているのは、こんなイメージがあるからでしょうか?
- 粗悪な材料を使っている
- 手抜き工事をやっている
- 地震がきたらすぐ倒壊する
- そもそも作っている会社がやばい
確かに30年ほど前のローコスト住宅では、悪質な工務店やハウスメーカーが手抜き工事をして地震がきたら倒壊することはありました。
当時は今ほど規制が厳しくなく、建築ラッシュなこともあったからです。
ですが、そういったイメージは現在の基準が厳しくなったローコスト住宅ではすべて当てはまりません。
現在のローコスト住宅が高性能を担保しつつ、低価格を実現できるのは5つの企業努力によるものなんです。
5つの企業努力の内容やローコスト住宅が安い本当の理由を、以下の記事で解説しているのでぜひ参考にしてください。
>>ローコスト住宅はなぜ安い?関係者が語らない本当の理由を公開
【間違い】ローコスト住宅は恥ずかしいと思っていませんか?
結論、ローコスト住宅でもまったく恥ずかしくありません!
外観も内装もオシャレにできますし、大手ハウスメーカーとなんら変わりないです。
ではなぜ『ローコスト住宅だと恥ずかしい』と感じてしまうのでしょうか?
以下の記事で意外と気づかない根本的な理由を解説しているので、恥ずかしいと感じている人はぜひ見てください。
ローコスト住宅のメンテナンス費用は実際いくらかかる?
ローコスト住宅のメンテナンス費用は2017年からの7年間で0円です。
ハウスメーカーに定期点検にもきてもらったりしましたが、1円もかかっていません。
基本的にどのハウスメーカーも最低10年保証はついており、その間は無償で点検したり修繕してくれます。
追加料金を払っておくと、保証を20年に延ばすプランもありますよ。
ローコスト住宅の10年後のメンテナンス費用は100万円
7年間はメンテナンス費用がすべて無料でしたが、おそらく2027年の10年目に100万円くらいかかりそうです。
以前5年点検に来ていただいたので業者の方に聞いてみました。
- シロアリ予防(10年で効果が切れるから)
- 保証延長の為には必須で約20~30万円
- 外壁のシーリング打ち換え
- 屋根・外壁塗装(ベランダの防水含む)
2つ合わせて100万円前後
外壁に関しては劣化具合に応じてメンテナンスしましょうとのこと。
外壁のシーリング打ち換えは必要になる可能性が高いですね。
外壁塗装は少し伸ばして15年目とかで行けるかも。
以上の理由で10年目は少なくとも100万円は見ておいた方がいいでしょう。
メンテナンスの種類や費用についてさらにくわしくは以下の記事で解説しているのでぜひ参考にしてください。
>>【実体験】ローコスト住宅のメンテナンス費用は10年後に100万円必要!
メンテナンスとは別に2回ほど困ったことがあったので、修理に来てもらいました。
修理①引き戸がゆっくり閉まらなくなった
今の引き戸って最後まで自分で閉めなくても、直前でゆっくり減速ししてピタッと閉まるんです。
でもなぜかバァン!と閉まるようになったので知識のある営業さんに連絡しました。
原因はストッパーのネジが少しゆるんでいたからでした。
少しネジをしめたらすぐに治ったので大したことなくてよかったです。
もちろん無料で直してもらいました。
修理②カーテンレールの端が取れた
住んでから3年ほどしてカーテンレールの端のネジがとれました・・
原因はうちのネコです(笑)
ネコが好きで4匹飼ってまして、興奮するとカーテンに飛びついりしちゃうんですよね。
その拍子にネジがとれてしまったようです。
申し訳ないですが、こちらも連絡して施工担当の方に長いネジに交換して直してもらいました。
ローコスト住宅に関するよくある質問
ローコスト住宅に関する3つのよくある質問にお答えします。
- ローコスト住宅は何年くらいもちますか?
- ローコスト住宅で後悔したことは?
- ローコスト住宅はいくらで建てられますか?
ローコスト住宅は何年くらいもちますか?
ローコスト住宅を含む一般的な注文住宅は木造で30年、鉄筋コンクリートで50年が目安です。
目安からどれくらいもつかは構造や大きさ、メンテナンスの有無や環境によっても変化します。
私は2023年時点でローコスト住宅に7年住んでいますが、大きな不具合はなく快適に過ごせています。
ローコスト住宅で後悔したことは?
ローコスト住宅を建てて後悔していることはあります。
ただ、ローコスト住宅だからではなく、もう少し坪数を小さくした方がよかった、などの注文住宅としての後悔です。
以下の記事で実際に建てたからわかる後悔したポイントを解説しているのでぜひ参考にして家づくりに役立ててください。
ローコスト住宅はいくらで建てられますか?
ローコスト住宅と言ってもメーカーや坪数によって値段は大きく変わります。
本当に安いものなら1000万円くらいからありますが、性能を考えると1800万円は見ておきたいところです。
以下の記事では、私が実際に建てたローコスト住宅の全費用を公開しているのでぜひ参考にしてください。
>>35坪4LDKのローコスト住宅の費用内訳をブログで大公開
ローコスト住宅の費用をさらに安くする裏技!
- 5つの起業努力によって低価格が実現できる
- 標準でも性能的には全く問題なく快適
- 10年目まで特にメンテナンス費用は無し
ローコスト住宅は費用が安いからといって、やばい注文住宅ではないとわかって頂けたと思います。
むしろコスパの良い家が買えるので、メリットのほうが大きいですよね。
実はそんなコスパの良いローコスト住宅をさらに安く購入する方法があります。
それは、見積もりを複数社からもらって比較検討することです。
そんなの当たり前と思うかもしれませんが、意外とやってない人もいるんですよ。
私はこの方法で同じ仕様の家を300万円安く購入できました。
家づくりを始めるとカタログなどの資料集めって展示場を回ったり、1件ずつ問い合わせするのってめんどくさいんですよね。
そのめんどうな作業を代行してくれるのが、無料の資料一括請求サービスです。
ネットでポチっとするだけで資料が届くので、あとは家でゆっくり比較検討するだけ。
私も利用したローコスト住宅の比較には必須な無料の資料請求サービスをランキング形式で解説しているのでぜひ参考にしてください。