ローコスト住宅は20年後、30年後も問題なく住める?
耐久性が悪かったりメンテナンス費用が高額だったりする?
本記事ではあなたのこんな疑問にお答えします。
- ローコスト住宅20~30年後の現実
- ローコスト住宅に7年住んでみた結果
- ローコスト住宅をおすすめしない人の特徴3選
ローコスト住宅はいつまで住めるのかをしっかり把握しておかないと、建ててから必ず後悔します。
ローコスト住宅の20年後や、必要なランニングコストも合わせて解説するのでぜひ参考にしてください。
当ブログ「ローコストハウジングナビ」では2017年にローコスト住宅を建てて7年住んでいます。それらの経験をもとに解説します。
ローコスト住宅は20年後住めなくなる?
結論から言うと、ローコスト住宅は20年後も問題なく住めます。
価格が低いからといって品質が劣るわけではなく、適切なメンテナンスと管理を行うことで長期間快適に住み続けることが十分に可能です。
とはいえ、ローコスト住宅の寿命は、建材の質、構造、そして何より適切なメンテナンスに大きく依存しています。
また、土地選びや建物の設計も、住宅の寿命に影響を与える重要な要素です。
日当たりが良く湿気が少ない土地で、適切に風通しを考慮した設計を行うことは、家を長持ちさせるためには欠かせません。
注文住宅の平均寿命は約30年
国土交通省のデータによると、日本の注文住宅の平均寿命は約30年であると発表されています。
日本で一番多い木造住宅は、適切な管理と手入れによって30~80年使用可能です。
日本の住宅の平均寿命は約30年とされていますが、これは新築志向が強い国民性や中古住宅の早期解体によるものであり、建物自体の耐久性が短いわけではありません。
そしてローコスト住宅でも使用される建材や構造は一般的な住宅とほとんど変わりません。
そのため、ローコスト住宅も十分な耐久性が期待でき、適切なメンテナンスを行えば長期的に快適に住み続けることが可能です。
例えば、外壁の塗り替えや設備のメンテナンスなどは、ローコスト住宅においても重要な要素であり、これを怠るとどんな住宅でも寿命は縮まります。
国土交通省の基準によると、屋根やベランダ、水栓の定期点検・修理を行えば、最大100年住み続けられます。
ローコスト住宅も木造と同じ耐用年数が適用され、適切な建築と定期的な管理・点検で長寿命が期待できます。
法定耐用年数は22年ですが、これは税制上の取り扱いで実際はそれを超える耐久性があります。
なぜローコスト住宅は寿命が短いと誤解されているのか?
ローコスト住宅は主に低価格であるために品質が劣ると誤解されています。
しかし、ローコスト住宅でも使用される建材や構造は一般的な住宅と変わりません。
そのため、建物自体の品質に大きな差はなく、十分な耐久性が期待できるのです。
ローコスト住宅でも定期的な外壁の塗り替えや、設備のメンテナンスを行うことで20年30年の使用が可能となります。
ローコスト住宅は価格が低いという理由だけで寿命が短いと誤解されがちですが、実際には適切なメンテナンスにより長期間の使用が可能です。
ローコスト住宅はぶっちゃけやばい?7年住んでみた結果
ローコスト住宅の性能や不具合については以下の記事でくわしく解説しているのでぜひ参考にしてください。
ローコスト住宅のメンテナンス費用は30年でいくらかかる?
athomeの「2016年新築一戸建て購入後30年以上住んでいる人に聞く一戸建て修繕の実態調査」によると、平均築年数35.8年で修繕費の平均総額は556万円です。
各修繕箇所にかかった費用や修繕回数は以下の表にまとめています。
修繕場所 | 修繕経験者数 | 修繕経験者の割合 | 修繕回数平均 | 修繕費合計平均 | 1回目修繕時の築年数平均 | 修繕1回のみ人の費用平均(人数) |
外壁 | 495名 | 84.4% | 1.8回 | 135万円 | 20.1年 | 100万円(234名) |
給湯器 | 495名 | 83.2% | 1.8回 | 49万円 | 19.1年 | 37万円(187名) |
トイレ | 495名 | 76.0% | 1.3回 | 51万円 | 23.3年 | 50万円(281名) |
お風呂 | 495名 | 76.0% | 1.3回 | 107万円 | 24.7年 | 106万円(318名) |
屋根 | 495名 | 74.5% | 1.7回 | 137万円 | 23.3年 | 110万円(231名) |
キッチン | 495名 | 64.6% | 1.2回 | 131万円 | 25.2年 | 128万円(265名) |
洗面台 | 495名 | 64.2% | 1.3回 | 30万円 | 23.4年 | 29万円(277名) |
壁紙・内壁 | 495名 | 62.8% | 1.5回 | 74万円 | 22.2年 | 64万円(208名) |
床 | 495名 | 53.1% | 1.3回 | 65万円 | 24.4年 | 57万円(207名) |
ベランダ・バルコニー | 495名 | 39.8% | 1.4回 | 47万円 | 21.1年 | 44万円(161名) |
玄関 | 495名 | 39.0% | 1.1回 | 53万円 | 24.3年 | 52万円(181名) |
シロアリ関連 | 495名 | 37.8% | 1.7回 | 40万円 | 18.3年 | 26万円(132名) |
給水管 | 495名 | 34.3% | 1.5回 | 54万円 | 23.6年 | 63万円(127名) |
床下 | 495名 | 17.2% | 1.3回 | 48万円 | 23.8年 | 35万円(76名) |
ちなみに私のローコスト住宅では10年後に100万円ほどメンテナンス費用がかかりそうです。
ローコスト住宅のメンテナンス費用については以下の記事でくわしく解説しているのでぜひ参考にしてください。
>>【実体験】ローコスト住宅のメンテナンス費用は10年後に100万円必要!
イニシャルコストは大手ハウスメーカーより安い
ローコスト住宅の最大のメリットは、その名の通り初期費用の安さです。
大手ハウスメーカーと比較してローコスト住宅は規格化された設計や資材の一括購入により、建設コストを大幅に削減しています。
さまざまなコスト削減により、同じ広さや仕様の住宅を建てる場合でもはるかに低い初期投資で済むのです。
まとまったお金の支払いが厳しい人でも夢のマイホームを建てられるのがローコスト住宅です。
ランニングコストは大手ハウスメーカーより高い
ローコスト住宅のランニングコスト、特にメンテナンス費用は大手ハウスメーカーの住宅と比較して高くなりやすいです。
低コストで建設された住宅が使用している材料の耐久性や、建築時の品質は大手ハウスメーカーのほうが良いからです。
例えば、安価な材料や簡易な工法を用いた住宅は、時間とともに劣化や損傷が早まることがあり、これが頻繁な修繕や交換を必要とすることに繋がります。
また、ローコスト住宅においては、特定の設備や素材に関するメンテナンスが早期に必要になることがあります。
たとえば、水まわりの設備や外壁など、一般的な注文住宅と比べてメンテナンス費用が高くなる可能性が指摘されています。
総じてローコスト住宅の30年間の総メンテナンス費用は、イニシャルコストの安さを考慮しても、大手ハウスメーカーの住宅と比較して高くなる可能性があります。
このため、住宅を選ぶ際には、初期コストだけでなく、長期的なランニングコストも検討することが重要です。
ローコスト住宅をおすすめしない人の特徴3選
ローコスト住宅は多くの人にとって魅力的な選択肢ですが、すべての人に合うわけではありません。
ローコスト住宅を選ばない方がいい人の特徴は以下の3つです。
- 世帯年収が1000万円以上のお金持ち
- 狭小地に建てる予定の人
- ローコスト住宅が恥ずかしいと感じる
特徴①世帯年収が1000万円以上のお金持ち
年収が高い世帯では住宅に対する期待値が高く、カスタマイズ性や高品質な建材へのニーズが強い傾向にあります。
ローコスト住宅は基本的に標準化された設計や素材を使用してコストを抑えるため、特定の高級感やオーダーメイド感を求める人には合わない可能性が高いです。
高年収の方はより高い予算をかけることで、より良い地域や広い敷地での住宅建築が可能になります。
特徴②狭小地に建てる予定がある
狭小地に住宅を建設する場合は建築の難易度が高くなり、特別な設計や工法が必要になることがあります。
ローコスト住宅は標準化された設計と建築プロセスに依存しているため、狭小地や特異な地形での建築には適していないことが多いです。
そのため狭小地などの特殊な土地では、より柔軟な設計が可能な建築業者を選んだほうがいいでしょう。
特徴③ローコスト住宅が恥ずかしいと感じる
10人に1人はローコスト住宅を「安価で質が低い」と誤解し、社会的な地位やプライドの問題から避ける傾向があります。
もし住む家が自分の社会的なイメージに大きく影響すると感じるならば、ローコスト住宅は適さないかもしれません。
このような場合、住宅のステータスやブランドイメージを重視することが優先されることがあります。
そのため、上記のような特徴を持つ人にはおすすめできません。
反対に平均年収以下の人や、ローコスト住宅に魅力を感じる人には最適な住宅だと言えるでしょう。
ローコスト住宅の人気ハウスメーカー3選
ローコスト住宅の中でも特に注目されるハウスメーカーは以下の3社です。
- タマホーム
- アイフルホーム
- アイ工務店
①タマホーム
タマホームは、低コストでありながらも品質に妥協しない家づくりを行っていることで知られています。
坪単価は比較的リーズナブルで、幅広いニーズに対応する様々なプランを提供しています。
若い20代向けの住宅プランも充実しており、手の届く範囲で注文住宅を建てたい人におすすめです。
②アイフルホーム
アイフルホームは、顧客のニーズに合わせた柔軟なプランニングが特徴です。
機能性とデザイン性を重視した住宅を提供し、低コストでありながらも使い勝手や居心地の良い住環境を実現しています。
エコに配慮した住宅プランもあり、環境に優しい住まいを求める人々に選ばれています。
以前ネットで話題になった「アイフルホーム300万円の家」については以下の記事でくわしく解説しているのでぜひ参考にしてください。
③アイ工務店
アイ工務店は自由度の高い設計やスキップフロアなどのオリジナリティ溢れる住宅を建てるのが得意です。
こちらのハウスメーカーも、低コストながら質の高い住宅を建てたいと考えている人に向いています。
これらのハウスメーカーは、ローコスト住宅を求める顧客に対して、コストパフォーマンスと品質のバランスを重視した家づくりを行っており、特に初めての家づくりや予算に制限のある家族に選ばれています。
それぞれのハウスメーカーが提供するプランの詳細や特徴をよく調べ、自分たちのライフスタイルやニーズに合った選択をすることが重要です。
ローコスト住宅20年後に関するよくある質問
ローコスト住宅に関するよくある質問とその回答を以下にまとめました。
- ローコスト住宅で後悔したことは?
- ローコスト住宅は性能が劣ることはないの?
- ローコスト住宅の問題点は何ですか?
ローコスト住宅で後悔したことは?
ローコスト住宅では以下のようなことで後悔することがあります。
- 見た目が安っぽくなりがち
- 希望の間取りで建てられない
- 性能が劣る
- 予算が超える
- メンテナンス費用がかかる
ローコスト住宅は性能が劣ることはないの?
ローコスト住宅は建築資材を一括発注するなどの方法でコストカットを行っていますが、使用される資材の質が低いわけではありません。
ただし、予算削減のために施工が雑になるケースや、防音性能が他の物件より劣る場合があります。
耐震性に関しては耐震等級3をクリア可能です。
ローコスト住宅の問題点は何ですか?
ローコスト住宅の主な問題点には、見た目の安っぽさ、希望通りの間取りが実現できない、アフターサービスの不足、性能や構造の問題、予算オーバー、高いメンテナンス費用、耐震性の低さ、施工ミスや欠陥住宅のリスクなどがあります。これらの問題は、低コストを実現するために発生することが多いです。
これらの情報を踏まえ、ローコスト住宅の購入を検討する際にはコストだけでなく、長期的な観点からの総合的な評価が重要です。
そして複数のハウスメーカーから見積もりや間取りプランを取り寄せ、比較検討すると理想のマイホームを完成する確率がグンと上がります。
まとめ:ローコスト住宅はメンテナンスすれば30年後も住める
ローコスト住宅は適切なメンテナンスを行えば30年後も住むことが可能です。
この点において、ローコスト住宅は一般的な住宅と変わりません。
建築資材の質や構造については一括発注などのコストカット手法が用いられていますが、必ずしも質が低いわけではないとされています。
しかし、ローコスト住宅の場合防音性や耐震性に関しては、コスト削減の影響で性能が劣る可能性があり、これらの面での注意が必要です。
また、ローコスト住宅の一般的な問題点としては、見た目の安っぽさ、希望通りの間取りが実現できないこと、アフターサービスの不足、予算オーバー、高いメンテナンス費用などが挙げられます。これらの問題は、低コストを実現するために発生することが多いです。
そして住宅購入の際は初期コストだけでなく、長期的なランニングコストも考慮することも大切です。
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ライフルホームズの詳細は以下の記事でくわしく解説しているので、気になる方はぜひ参考にしてください。